自作CDI始動!

知人の車両の修理でCB250TのCDIが必要になったのだが…

当然、生産中止。

もともと付いていたものを修理しようと試みるも中の樹脂がガラス入りのハードタイプで全く穿れない…

 

中古で探すものの軽く1万は越してくるし買ったところでいつ壊れるかわからない年代物と思うと買おうか悩んでしまう…

一度やってみたかったので自作してみました!

こちらの記事を参考にちょっと変更を加えてバッテリー電源を必要としない純正仕様で作ってみた。

変更点はフォトカプラとトランジスタ、5VレギュレータやLEDは全部撤去してシンプル化。

そしてサイリスタのゲート電流の制限は可変抵抗と定電流ダイオードと定電圧ダイオードで対策。

上のサイトの回路図だとキルスイッチ作動時にコンデンサをスイッチから放電させていたけれどこのやり方だとキルスイッチやキーシリンダーの接点が激しく消耗してしまうのでピックアップコイルの信号をリークさせるように回路変更。

 

とりあえずメモもせずに脳内設計の回路とユニバーサル基板で適当に作ってみて…

テキトーに接続。

セルを回してみると。

あっさり始動w

アイドリングの点火タイミングはきっちりFマークで安定。

でも、吹かすとほとんど進角してない。

CB250Tの点火系には高速用と低速用チャージコイルが別に居たりその他にもコイルが居たりでシンプルな原付きタイプとは違います。

試しにオシロスコープでピックアップとイグニッションコイルの1次を見てみると

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こんな感じ。

ピックアップコイルの信号の立ち上がりが急激すぎてこれじゃぁアナログ式の進角がほとんど行われて居ない様子。

ホンダから取り寄せたサービスマニュアルを見てみるとピックアップ以外にもステーター内のコイルと信号を合わせてサイリスタのトリガーに使うらしい。

と、言うことでダイオードを挟んで別の信号ミックスしてみるとピックアップの信号が山形に変化して高回転で進角できるように。

低回転で発電量の大きいコイルと高回転で発電量の大きいコイルを利用してピックアップ用の波形を変化させてるみたい。

 

サイリスタのトリガー調整用の可変抵抗を調整して点火タイミング電圧を調整してやれば完成!

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タイミングライトでチェックしてみると進角幅はマニュアル値とほぼ同じになったのでいい感じに動いているみたい。

とりあえず適当な箱に詰め込んで車両に取り付けてテスト走行。

10キロ程走ってきたけどアイドリングも安定していて高回転も10000までキッチリ回っていい感じ!

 

念の為に高回転時のコイル波形とかもオシロスコープで見てみたけど全て使用した部品の規定値内に収まってるし問題なく常用できそうな感じ。

点火用コンデンサも大容量にしたので火花はノーマルよりも強くなってるはずだ!

あとは振動対策でケース内をシリコンで埋めて完成かな。

 

アナログ式CDIが出来ちゃえばPIC繋いでフルデジタル化は簡単そう。

アドレスがまだ有ればフルデジタル点火&噴射制御したかったけど…廃車だし。

おもちゃにできるバイクがほしいなぁ~